ADHDの特徴の一つとして、”思い込みが激しい”が挙げられます。
普通に考えたら不自然な状況でも、それが正しいと思い込んでしまうのです。
あなたはこんな悩みを抱えていませんか?
- 普通ではあり得ないミスを連発
- どれだけ気をつけてもミスが減らない
- ふざけていると思われる
こんな悩みを解決します。
この記事では、「思い込みが激しいADHDの対策」について解説。
最後まで読むことで、周囲から飽きられるようなミスを減らすことができます。
目次
思い込みが激しいADHDが困ること

日常生活ならうっかりミスで済むことでも、仕事となると致命傷です。
そのうえミスの原因を自分でも説明できないから、どんどん信用を失ってしまいます。
期限を守れない
何度も確認したはずなのに、なぜか頭の中で期限が改ざんされます。
しかも本人は正確に覚えていると思い込んでいるので、最後まで確認しないままミスに直結。
自覚になる先延ばしと違って無意識なので、なおさらタチが悪いですね。
指示を間違える
指示を出されてメモまで取っているのに、なぜか見当違いの理解をしてしまいます。
あとから見直したら明らかにおかしいとわかるのですが、その時は正しいと思い込んでいます。
どれだけトンチンカンな判断・理解をしていても、違和感すら生まれないので途中で気付けません。
ADHDの思い込みが激しい理由

ADHDの思い込みが激しいのは、単に「うっかり屋さんだから」では済まされません。
ADHDの性質によって引き起こされている、立派な症状です。
ひとつの事に集中しすぎる
ADHDには”過集中”という症状があります。
周りのことが見えなくなり、時が経つのを忘れてしまうほど集中することです。
この傾向があると、情報を総合的に、かつ冷静に判断する能力が弱く、自分の中だけで納得して進んでしまいます。
ワーキングメモリが低い
ADHDはワーキングメモリが低いです。
ワーキングメモリとは、作業や動作に必要な情報を一時的に記憶・処理する能力のこと。
根本的に指示内容を理解できていないため、脈絡のないミスを引き起こします。
関連記事:【大人の発達障害】ワーキングメモリが低いと困ること
客観的に考えられない
ADHDは「空気が読めない」「独創的」「ファッションがダサい」と言われます。
これらは客観的な思考ができないのが原因です。
「普通に考えたらわかるだろ!」と怒られてもピンとこないのは、”普通”に対する理解度が著しく低いためです。
ADHDの思い込みを防ぐ方法

ADHDの思い込みは、自分の力で改善できません。
第三者やシステムに頼る必要があります。
ADHDのあらゆる症状は、精神論や努力だけではどうにもなりません。
第三者に確認してもらう
指示を受けたらその場で復唱し、正しく理解しているかを第三者に確認してもらいます。
そして作業が20%進んだところで、方向性が間違ってないかをもう一度確認してもらう。
第三目線で早期の確認を徹底することで、取り返しのつかないミスを事前に防げます。
仕事を詰め込み過ぎない
やることが多いと、ワーキングメモリが低いADHDはパニックになり、正常な判断や記憶ができなくなります。
仕事量を減らせば精神的な余裕が生まれ、本当に使うべき所に脳のリソースを割けます。
もし自分の裁量でコントロールできないなら、上司に頼みましょう。
マニュアルを作る
ADHDは柔軟な対応ができないため、指針となるマニュアルを自作しましょう。
タスクが発生する度に、やり方や順序をいちいち考えていては、ADHDの脳では作業が全然進みません。
ADHDは、やり方さえ決まっていればある程度こなせるので、できるだけ自分の頭で考えない準備が大切です。
思い込みが激しいADHDの対策 まとめ

この記事では、「思い込みの激しいADHDの対策」について解説。
最後にもう一度、ポイントをおさらいしましょう。
- 思い込みの原因はワーキングメモリの低さ
- 第三者やマニュアルに頼ろう
- 努力や意識レベルでの克服は不可能
ADHDの悩みの多くは、ワーキングメモリの低さが原因です。
それはツールや根本的なシステムの改善でしか対策できず、完全に克服するのは不可能です。
もし今の職場ではどうしようもないなら、障害者雇用も視野に入れた転職を考えましょう。