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発達障害が会社員に向かない理由【5選】

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よく言われていることですが、発達障害会社員に向いていません。

発達障害の特性は集団での仕事に向いておらず、ミスやトラブルの原因になってしまうからです。

実際、ADHDの僕も「これ以上会社で働くのは無理だ」と確信したので、いまはフリーランスをしています。

発達障害は会社員に向いていないため、悩みは尽きることなく、精神的に消耗してしまうのです。

あなたはこんな悩みを抱えていませんか?

  • 発達障害が会社員に向かない理由を知りたい
  • 発達障害ごとの傾向を知りたい
  • 発達障害が向いている働き方を知りたい

こんな悩みを解決します。

この記事では、発達障害会社員に向かない理由」を解説。

読み終われば、発達障害が会社員に向かない理由がわかり、今後の対策や転職を検討するのに役立ちます。

ADHDで障害者手帳を取得しており、広告代理店で営業をしていた僕が、ADHDが会社員に向かない理由を解説していきますよ!

目次

発達障害が会社員に向かない理由5つ

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疲れたサラリーマン
疲れたサラリーマン
そもそも発達障害って会社員に向いてないんだ…。

発達障害が会社員に向かない理由は、主に5つです。

それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。

①コミュニケーションから逃げられない

発達障害が会社員に向かない理由の一つ目は、コミュニケーションから逃げられないことです。

会社員として働く以上、コミュニケーションはどうしても避けられません。

必要なコミュニケーションの例

  • 同僚への報連相
  • 電話対応
  • 打ち合わせ
  • クライアント訪問
  • 休憩中の雑談
  • 飲み会や行事

発達障害はコミュニケーションに苦手意識を持っている人が多いです。

「要点を簡潔に話す」「相手の意図をくみ取る」「空気を読む」といった行動がどうしてもできません。

僕も、営業だったのにコミュニケーションが大嫌いでした。

視覚優位で文面での理解が得意なタイプだったので、会話だと頭の回転が追い付かず、理解が遅くなったり勘違いしたりしてしまいます。

その結果ミスが生まれて怒られてしまうので、段々と人と話すのが怖くなっていきました。

関連記事:【対策あり】発達障害が報連相できない理由【5選】

苦手とわかっていてもコミュニケーションは必須。

②労働時間と環境が固定されている

発達障害が会社員に向かない理由の二つ目は、労働時間と環境が固定されていることです。

発達障害はこだわりが強かったり、音・温度・においなど五感の刺激に敏感な感覚過敏だったりします。

そのため、自分の好きな時間や環境で働けないことに、ふつうの人以上のストレスを感じてしまうのです。

僕は聴覚過敏の傾向があるため、電話や話し声がずっと途切れないオフィスで働くのはとても苦痛でした。

隣の席が独り言と雑音の多いおじさんだったときは、拷問かと思うくらいストレスが溜まって、全然仕事に集中することができませんでした。笑

加えて発達障害はストレス耐性が低いため、毎日オフィスに8時間以上も拘束されるというだけで、仕事量にかかわらず疲れ切ってしまいます。

自分に合っている働き方を選べないのが大きなストレスに。

③仕事を自分の裁量で進められない

発達障害が会社員に向かない理由の三つ目は、仕事を自分の裁量で進められないことです。

発達障害はこだわりが強く、自分のやり方に固執してしまったり、自由に仕事を進められないとやる気が下がったりします。

ただし、マニュアルに従っているほうが楽な場合もあるので、これには個人差があります。

僕は「ひとつの仕事を丁寧に進める」タイプなのですが、雑用が増えたり急にスケジュールが変更されたりするので、いつもパニック状態でした。

特に若手社員だと自分のペースで働くことなど不可能なので、毎日とてもつらかったです。

発達障害には”自分のペース”が大事

④向いていない仕事もやる必要がある

発達障害が会社員に向かない理由の三つ目は、向いていない仕事もやる必要があることです。

就職する段階で職種を選べる会社は多いですが、担当クライアントや細かい業務内容まで選ぶことはできません。

僕は「営業職」を自ら選んで採用されましたが、やらないと言われていたテレアポや飛び込み営業もさせられてきました。

ですが組織なので「向いていないのでやりたくありません」は通用しませんし、結果を出さなければ詰められます。

自分と相性のいい仕事を振られるかどうかは運次第で、ハズレを引いたら地獄です。

個人の意思や適性はおかまいなしで仕事を振られてしまう

⑤会社の雰囲気に馴染めない

発達障害が会社員に向かない理由の五つ目は、会社の雰囲気に馴染めないことです。

証券会社なら「体育会系」、看護師なら「女性のドロドロ」のように、職種や会社によって雰囲気が異なっています。

発達障害には仕事内容と同じくらい、会社の雰囲気が大切。

発達障害はストレスやプレッシャーに弱いため、不安要素はできるだけ少ないほうがいいです。

僕が勤めていた会社は、雰囲気がゆるくていい人が多かったので、環境面は申し分ありませんでした。

しかし上司が感情的になって追い詰めてくるタイプだったので、それに耐えきれなかったのも退職した理由の一つです。

職場の雰囲気も重要なポイント

会社員に向かない発達障害の特徴

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疲れたサラリーマン
疲れたサラリーマン
発達障害は脳の機能障害だから治せないんだね。

発達障害には「ADHD(多動性・注意欠陥障害)」「ASD(自閉症スペクトラム障害)」「LD(学習障害)」の主に3種類があります。

これらの症状は会社員をするうえで致命傷をもたらすので、何らかの対策をしなければなりません。

人によって症状の出かたに差があったり、複合的に出たりするので一概には言えませんが、大まかな傾向として考えてください。

それでは、それぞれの特徴について解説していきます。

ADHD(多動性・注意欠陥障害)

ADHDは、手足を動かしたり席を立ってうろうろするのをやめられない「多動性」と、注意力が散漫になりケアレスミグが続出する「注意欠陥」の症状があります。

僕はこのADHDに該当し、「注意欠陥」が特に強く出ています。

3回どおり見直してもメール内容を間違えたり、忘れ物をしたり、時間や道を間違えて遅刻したり、細かいミスを挙げればキリがありません。

加えてマルチタスクが苦手で計画的な行動もできないため、スケジュールはいつも崩壊しています。

本人は一生懸命取り組んでいるんですが、その努力が報われることはなく、「やる気がない」という烙印を押されて鬱になるのが王道ルートです(体験談)。

仕事ができない以前の問題が山積み

ASD(自閉症スペクトラム障害)

ASDは人とのコミュニケーションが苦手で、空気を読んだり暗黙の了解を理解することができません。

また、作業の手順や1日のスケジュールが変更されるとパニックになってしまい、柔軟に対応することができなくなります。

僕はADHDと診断されていますが、傾向としてはASDの方が強いと思っています。

自分の中の思考回路でしか判断できないので、指示を聞いても正しく理解することができず、明らかにおかしいミスにも気付けませんでした。

営業なので表面上のコミュニケーションは何とか取り繕っていましたが、会話のレベルが上がったり冗談をうまく返さないといけない場面では、トンチンカンな事を言ってしまいます。

関連記事:発達障害が雑談を乗り切るコツ【元営業マンが解説】

1日の動きが流動的な営業には特に向かない

LD(学習障害)

LDは、「聞く・話す・読む・書く・計算・推論」といった能力のうち、特定のものが極端に低い症状です。

たとえば、定規がないと資料が読めなかったり、グラフを見ても何を示しているのかさっぱりわからなかったりします。

これらの能力は会社員に必要不可欠で、かつ「誰もができて当たり前」と思われているんですね。

まだ世間の認知度が低く、本人でさえ気づいていない場合もあるので、必要以上に自分を責めてしまったり、心無い同僚からの言葉を浴びせられたりすることもあります。

仕事を進めたり理解するのに大きくかかわる

発達障害に向いている働き方

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疲れたサラリーマン
疲れたサラリーマン
会社員に向いてないのはわかったけど、それならどうすればいいの?

発達障害に向いている働き方は、主に3つです。

発達障害に向いている働き方
  1. 在宅勤務
  2. 非正規雇用
  3. フリーランス

もちろん、上司が発達障害に理解を示してくれれば会社でも働けますし、障害者雇用・作業所という手段もあります。

ですが理解のある上司はなかなかいるものではなく、障害者雇用・作業所も賃金などの面から不安があるのは事実。

ここでは、上記の3パターンについて解説していきます。

在宅勤務

発達障害に向いている働き方の一つ目は、在宅勤務です。

発達障害は人とのコミュニケーションを苦手とするため、最低限にとどめておくに越したことはありません。

在宅勤務なら仕事に必要なやりとりしかありませんし、基本的にチャットでの指示になるので、聞き逃したり勘違いしたりしても、後から確認することもできます。

それに自宅という自分に合った環境で働くことができるので、その分ストレスが軽減されます。

在宅勤務なら苦手な部分をおさえることができる!

非正規雇用

発達障害に向いている働き方の二つ目は、非正規雇用です。

賃金は低くて不安定というデメリットはありますが、「仕事内容・労働時間・労働環境」などを自分で選ぶことができるというメリットがあります。

この仕事が向いていないと思ったらすぐに切り替えることができるので、適性の幅が狭くて飽きっぽい発達障害には合っているんです。

僕もフリーランスで食べていくことができなくなったら、非正規雇用で生きていこうと考えています。

非正規雇用では自由度の高さがメリット!

フリーランス

発達障害に向いている働き方の三つ目は、フリーランスです。

ライター・デザイナー・動画編集者・プログラマーなど、主にIT系の仕事を個人事業主としてこなしていきます。

正規・非正規雇用と違うのは、自分で仕事を獲得していかなければならないこと。

クラウドソーシングサイトを利用すれば受注しやすくなりますが、いずれにせよ自分から動き出さなければ稼ぎは0です。

僕もフリーランスでWebライターをしていますが、実績もスキルもないので相当厳しいです。

初月の売り上げは約6万円。

実家暮らしやパートナーの稼ぎがあるくらいでなければ、挑戦するのは難しいでしょう(ちなみに僕はどちらでもありません)。

自由な働き方で会社員より稼げる可能性があり!

発達障害が会社員を続ける方法

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疲れたサラリーマン
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それでも安定した会社員がいいな…。

発達障害は会社員に向いていないとはいえ、生きていくために働き続けなければなりません。

会社員として働いていれば、月々安定して給料を受け取ることができます。

ここからは、できるだけ今の会社でのストレスや悩みを減らす方法について解説していきます。

それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。

業務量を減らしてもらう

発達障害が会社員を続ける方法の一つ目は、業務量を減らしてもらうことです。

発達障害はマルチタスクが苦手でプレッシャーに弱いため、業務量は少ないに越したことはありません。

ひとつの仕事を丁寧に取り組めるようになれば、本来の自分の力を発揮できるようになるかも。

発達障害は自尊心がとても低い。

小さな成功体験を積み重ねる意味でも、自分ができる範囲の仕事から取り組めるように頼んでみるのは有効です。

仕事量に問題があるケースを検討してみよう!

上司にカミングアウトする

発達障害が会社員を続ける方法の二つ目は、上司にカミングアウトすることです。

自分が発達障害によって何に困っていて、どのような支援を必要としているのかを伝えることで、上司に協力してもらうのです。

ですがこれにはリスクがともないます。

上司が理解ある人なら効果はありますが、人によっては「甘えだ」「言い訳するな」と一蹴され、かえって心証を悪くしてしまうこともあります。

また、上司が理解ある人でも、会社の都合で思うような支援ができない事もあります。

カミングアウトすれば心が軽くなるので、上司の人柄次第ではアリでしょう。

関連記事:職場で発達障害をカミングアウトするとき気をつけること【3選】

上司の人柄次第ではカミングアウトも考えよう!

配置転換を希望する

発達障害が会社員を続ける方法の三つ目は、配置転換を希望することです。

発達障害は適性の隔たりが大きいので、自分に合っていない仕事に就いてしまうと、極端に力を発揮できなくなります。

僕は営業職に配属されましたが、向いていない要素ばかりでした。

  • コミュニケーションが苦手
  • マルチタスクができない
  • スケジュール管理が苦手
  • 流動的に予定が動くと対応できない
  • 運転が下手

逆に向いている要素が見当たらないです。笑

苦手なことにも前向きに取り組むのは、確かに素晴らしいことです。

ですが、発達障害の行き着くその先は「うつ」や「自尊心の欠如」。

全然コスパがよくないので、「苦手なものからは逃げる」が鉄則です。

向いていないことからはとことん逃げよう!

発達障害が会社員に向かない理由 まとめ

電話をする画像

この記事では、「発達障害が会社員に向いていない理由」について解説してきました。

もう一度、ポイントをおさらいします。

発達障害が会社員に向いていない理由
  1. コミュニケーションから逃げられない
  2. 労働時間と環境が固定されている
  3. 仕事を自分の裁量で進められない
  4. 向いていない仕事もやる必要がある
  5. 会社の雰囲気に馴染めない

発達障害は基本的に会社員に向いていません。そもそも社会適性が薄いから「発達障害」と呼ばれるわけですからね。

自由度が低く人間関係が濃密な会社員は、発達障害によるトラブルの温床となります。

まずは今の会社でできる対策をする。それでも解決しなければ、会社員以外の選択肢にも目を向けるべきだと思います。

今の時代、「会社員=安定」ではありません。

自分が本当にやりたいこと、できること、向いていることにしっかりを目を向けてみましょう!

関連記事:【障害者雇用】 発達障害の就職・転職支援サービス【おすすめ8選】

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