仕事をしていると、要領が悪くて悩むことってありますよね。
優秀な人はマルチタスクで効率よく進めているので、自分よりも圧倒的に多い仕事量をこなしている。
そんな姿を見ると、「自分は無能な人間なんだ…」と落ち込んでしまいます。
あなたはこんな悩みを抱えていませんか?
- マルチタスクができず要領が悪い
- 仕事が遅くて残業ばかりしている
- 会社員に向いていない気がする
こんな悩みを解決します!
この記事では、「マルチタスクができない原因と対策」について解説。
この記事を読むことで、今までよりも効率よく仕事ができるようになりますよ!
筆者の発達障害プロフィール
- 手帳3級のADHD
- 体感ではASDの傾向が強い
- 社会人で発達障害が発覚
- 定型(健常者)にギリ擬態できる
- 一人暮らしは可能
それでは、さっそく見ていきましょう!
目次
マルチタスクができない発達障害の特徴


マルチタスクができないという悩みは、珍しいものではありません。
しかし「明らかに要領が悪すぎる」「同期や後輩よりダントツでできていない」という場合は要注意。
もしかしたらそれは、発達障害の可能性があります。
ここからは、マルチタスクができない原因として、発達障害特有のものを解説します。
- ワーキングメモリが小さい
- 感覚過敏
- 雑用を受けすぎる
それでは、ひとつずつ見ていきましょう!
①ワーキングメモリが小さい
発達障害はワーキングメモリが小さいです。
ワーキングメモリとは「作業記憶・作動記憶」のことで、情報を処理して作業を実行する能力をさしています。
このワーキングメモリが小さいと、次のような事が起きます。
- 理解が追い付かずにフリーズ
- 記憶が一瞬で上書きされる
- 何のための作業か、急にわからなくなる
複数タスクの情報を整理して優先順位をつけるのは、発達障害にとって高度な作業です。
具体的な対策については、【対策あり】発達障害の仕事が遅い理由【5選】をご覧ください。
根本的に複数タスクを処理できない場合がある。
②感覚過敏
ふつうの人よりも外部からの刺激を受け取ってしまう症状を、感覚過敏といいます。
- 照明やモニターがまぶしい
- 雑音がとても気になる
- 特定の室温・湿度じゃないと不快
- 表情を読み取って深読みしてしまう
一見誰にでも当てはまりそうですが、その症状が重いのが感覚過敏です。
自分に合っていない環境で働き続けることで、集中力は削がれ、ストレスや疲労がどんどんたまっていきます。
無意識に外部の刺激に対応しているので、常にマルチタスクをしている状態に。
HSP(ハイセンシティブパーソン)とも呼ばれています。
③雑用を受けすぎる
発達障害の特徴として、「仕事が遅いのに雑用を受けまくる」というものがあります。
たとえば、発達障害である筆者の思考回路はこんな感じ。
- 無能すぎて死にたい
- 自己肯定感が下がる
- 「こんな無能が人様に貢献できるなら、雑用は全て引き受ける」
- 自分の仕事も遅れてサビ残
- 残業ばかりなのは自分が無能だから
発達障害は失敗ばかりで、自己肯定感がとても低いです。
その割に純粋で他者貢献の意欲が高いので、すぐに身売りします。
自分から地獄を選んで消耗するという、逆マッチポンプには要注意です。
状況判断能力がないのも発達障害の特徴。
マルチタスクができない原因


マルチタスクができない原因は、次に3つです。
- 集中がリセットされる
- タスクが上書きされていく
- 優先順位がつけられない
そもそも、脳科学的には「マルチタスクは効率が落ちる」と言われています。
マルチタスクができるように見える人も、実は複数タスクを個別に集中して処理しているのです。
「なぜマルチタスクができないのか」ではなく、「なぜ複数タスクを処理できないのか」と考える方が正しいですね。
この記事ではマルチタスクを「複数タスクの個別処理」ととらえ、解説していきます。
①集中がリセットされる
マルチタスクをすると、頻繁に集中力が切れてしまいます。
- 作業の切り替え
- 同僚に話しかけられる
- 電話対応
- 関係ない資料やメモが目に入る
せっかくノっていたのに、別件に気を取られることで集中が途切れます。
そして元の作業に戻る時に、「どこまで進んでたっけ…」と思い出し作業から始まります。
この繰り返しにより、タイムロスと集中力の低下が起こってしまうのです。
仕事の流れが途切れるので、全体的にみて非効率となる。
②タスクが上書きされていく
マルチタスクをしていると、状況の変化にいちいち対応しなければなりません。
頼まれごとや新タスクが追加されるたびに、重要なタスクや効率のいい進め方から遠ざかっていきます。
自分で自分を忙しくしているような状況ですね。
目についた事から処理していくと、結果的にどの業務も中途半端になってしまうのです。
「今やるべきこと」を自分で増やしてしまっている。
③優先順位がつけられない
マルチタスクをするうえで難しいのが、優先順位をつけることです。
重要度、緊急性、効率性…。あらゆる状況から判断して、取りかかる順番を決めていかなければなりません。
ですが次々にタスクや仕事の状況が変化する場合、優先順位をつける難易度が上がります。
経験や判断力が積みあがっていないと、「迷うだけ迷ったわりに悪手を選んでしまった」なんてことも。
優先順位をつけれらないのに、あちこち手を出すのは危険。
マルチタスクができないときの対策


マルチタスクができないときの対策は、次の3つです。
- タスクを可視化する
- シングルタスクの状況を作る
- 進捗を記録する
結局のところ、マルチタスクは「シングルタスクの集合体」です。
タスクを整理してひとつずつ丁寧に処理していくことで、結果的に効率が上がります。
ただ、若手は自分の思い通りにスケジュールが組めなかったり、どうしても同僚やクライアントの都合に合わせる必要があったりする場合もありますよね。
そうした例外も加味しつつ、「基本的にはシングルタスク」で取り組んでいきましょう。
①タスクを可視化する
まずやるべきことは、タスクを可視化することです。
めんどくさがって思いつくままに仕事をすると、かえって非効率。
仕事に慣れていなければ、タスクを細分化することで、全体像が見えやすくなります。
「商談の資料作成」
- 目次作成→上司に確認してもらう(優先)
- データ整理→他部署の人に質問(優先)
- 参考にする過去資料の収集
- 前回商談の内容整理
上の図のように細分化すれば、「資料作らなきゃ…」と漠然と思うよりも、やるべきことが分かりやすくなりますよね。
加えて「人を巻き込むタスクは優先」などのルールを決めておけば、判断に迷わなくなります。
具体的な内容を可視化し、やるべきことをクリアにする!
②シングルタスクの状況を作る
やるべきことが複数あっても、できるだけシングルタスクに持ち込みましょう。
- 時間ごとにタスクを区切る
- 現時点のタスクが片付くまで、他のタスクに手を付けない
- 会議室を借りて物理的に遮断
- 仕事量を減らしてもらう
会社で働いている以上、完全なシングルタスク状態にするのは困難です。
ですが自分でコントロールできる仕事は、個別に集中して処理していくようにしましょう。
意識的にシングルタスクの状況を作ることはできる!
③進捗を記録する
自分の作業に集中したくても、電話対応や雑用が入って中断せざるを得ないことがあります。
そうした時は、スムーズに元の作業に復帰できるよう、「何がどこまで進んでいて、次に何をするべきか」を記録しておきましょう。
「資料作成の途中で電話対応」
- 「グラフつくる」など、次にやることを簡単にメモ
- 関連するタブを大画面に開いておく
- 事前に作った作業シートにチェックを入れておく
忘れっぽい人は、特に思い出しで時間を取られるので要注意。
少しの手間で大幅な時間削減!
マルチタスクができない原因と対策 まとめ

この記事では、「マルチタスクができない原因と対策」について解説してきました。
最後に、もう一度ポイントをおさらいします。
- マルチタスクは非効率
- 「シングルタスクの集合体」と考える
- 発達障害の可能性も
複数の作業に取りかかるときは、タスクの細分化と整理から始めましょう。
そうしてやるべきことの全体像が見えれば、効率のよい動き方が見えてきます。
判断に迷うことが多いなら、事前にマイルールやマニュアルを作っておくのも有効です。