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【対策あり】発達障害が報連相できない理由【5選】

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発達障害を抱えながら会社で働いている人の多くは、「報連相ができない」という問題に直面しています。

僕も会社員の頃は報連相ができなくて、毎日怒られていました。

そして報連相することが怖くなり、自分で抱え込むようになってミスをするという悪循環。

あなたはこんな悩みを抱えていませんか?

  • うまく報連相できない
  • 報連相のタイミングがわからない
  • 報連相のテンプレがほしい

そんな悩みを解決します。

本記事では、発達障害報連相できない理由」を解説します。

読み終われば、発達障害が報連相できない理由を理解し、対策することで仕事のストレスを大幅に減らすことができます。

広告代理店の営業として3年間働いてきた僕が、発達障害が報連相できない理由について書いていきますね!

目次

発達障害が報連相できない理由5つ

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発達障害が報連相できない理由について、広告代理店の営業として3年間働いてきた僕が実際に体験して考えたのが以下の5つです。

それでは、この5つについて書いていきます!

何を報連相するべきかわからない

発達障害は、そもそも何を報連相したらいいのか自体わかっていないことが多いです。

「報告が足りない」と怒られたので頻繁に報告に行くようにしたら、今度は「余計なことまでいちいち報告してくるな」と怒られます。

「一体どうすればいいんだ…」とパニックになり、「どうせ報告してもしなくても怒られるなら、できるだけ黙っておこう」という結論に達します(そしてまた怒られる)。

仕事や上司の性格によって求められる内容や頻度が異なるので、臨機応変な対応が苦手な発達障害はフリーズしてしまうのです。

それに報連相のたびに失敗して怒られるので、だんだんと報連相をする気もなくなっていき、いつまで経っても報連相ができないという悪循環に陥ります。

基準があいまいだから報連相はむずかしい

結論から言わない

発達障害は「結論から先に伝える」ということが苦手です。

話のポイントをおさえていなかったり、「話をすべて伝えないと誤解されるのでは」と考えたりするためですね。

上司が求めているのは「素早く要点を理解すること」なのに、発達障害は「誤解されて怒られないように正確に伝えなきゃ」という主観を優先してしまいます。

当然上司から指摘されますが、今度は「なにが結論なのか」「どのくらい省略すればいいのか」がわからなくなり、結局なにを言いたいのかが相手に伝わらなくなってしまいます。

僕にも経験がありますが、なんだか上司の要求が毎回違うように感じて、「こうすればいいんだ!」という正解がいつまで経ってもわからなかったです。

結論をまとめられないので、わかりにくい報告になる

全体像を理解できていない

発達障害は物事の全体像を理解するのが苦手です。

発達障害、特にASD(自閉症スペクトラム障害)の場合、中枢性統合が弱いとされています。

中枢性統合とは全体を把握できる能力のことで、これが弱いと複数の情報を把握することができません。

部分的な言葉だけを受け取ったり、話全体の流れを理解できなかったりするので、的外れな報告をしてしまうことしばしば。

僕も一部の状況しか目に入らないタイプなので、小さな矛盾があるとパニックになって何も考えられなくなってしまいます。

冷静になって大きな視点で考えたらわかるのですが、自分の力ではなかなかできません。

”部分”しか見ていないので、話全体での要点がわからない

タイミングがわからない

発達障害には、報連相のタイミングがわからないというハードルがります。

報連相のタイミングがわからない原因は、以下のとおりです。

報連相のタイミングがわからない原因
  1. タイミングが明確に決まっていない
  2. コミュニケーションが怖い
  3. 先延ばしにしてしまう
  4. 報告そのものを忘れてしまう

「忙しそうだし後でいいか…」「めんどくさいから後でまとめて報告しよう」なんて考えているうちに、絶好のタイミングを逃してしまうんですよね。

加えて、根本的にコミュニケーションにトラウマがあるので、報連相しようとするたびに緊張して怖くなってしまいます。

こうした理由から、適切なタイミングで行動できないのです。

忙しい上司の合間をぬって行動できない

間違った認識に気付かない

発達障害は間違った認識に気付かないことが多いです。

自分では言われたとおりにやったつもりなのに、上司から「何でこうなったんだよ!」と怒られてしまう。

普通なら、作業を進めていく中で自分の認識に違和感を持ち、上司に相談することで間違いに気付くことができます。

ですが発達障害は、明らかにおかしい間違いがあっても、それを平然と受け入れたまま作業を進めてしまうのです。

発達障害には情報の連結回路が機能していません。

間違った自分の認識と正解の認識を同一線上に考えることができないため、自分の認識で判断してしまうのです。

そのため「これはおかしい」という疑問を持つことすらなく、ミスが発生してから初めて間違いに気が付くのです。

「報連相が必要」という発想すら生まれない

発達障害が報連相を成功させるコツ5つ

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発達障害が報連相を成功させるコツは5つあります。

発達障害が報連相を成功させるコツ5つ
  1. 報連相は”いいこと”という認識をもつ
  2. 報連相するときの基準を決めておく
  3. テンプレートをつくる
  4. 報連相を定時でおこなう
  5. 日報に詳細を残しておく

それでは、発達障害が報連相を成功させるコツについて、一つずつ紹介していきます!

報連相は”いいこと”という認識をもつ

報連相について考える前に、そもそも「報連相はいいこと」という認識を持つようにしましょう。

発達障害は報連相をするたびに、「余計な報告はするな」「もっとちゃんと報告しろ」「そのくらい自分で考えろ」と怒られまくってしまいます。

それが積み重なっていくと、報連相=上司の機嫌を損ねるもの、つまり「やらないほうがいいもの」という認識になってしまいます。

ですが本来、報連相はとても大切なもの。

ミスを事前に防いだり、業務を効率よく回していったりするためには必要不可欠です。

われわれ発達障害は、トライ&エラーを繰り返して正しいやり方を覚えていくしかありません。

報連相を「ただ苦痛なもの」ととらえるのではなく、「どうすればうまくできるのか」を前向きに試行錯誤していきましょう。

報連相は正しくできれば喜ばれる!

報連相するときの基準を決めておく

あいまいな物事の判断が苦手な発達障害は、報連相するときの基準を自分で決めておきましょう。

いま持っている情報や疑問は、果たして他人に聞くべきなのか。これは事前に作った基準に照らし合わせて、オートマチックに決めていきましょう。

こちらは「報連相の基準例」になります。

報連相の基準例
  1. 状況の変化(新情報追加、予定の変更等)は報告
  2. 少しでも不安になったら相談
  3. 過去に怒られたことをマニュアル化

「お客さんから新たな情報をもらった」「急な予定が入り完成が遅れそう」などの”変化”に関することは、とにかく報告しましょう。

自分の中では大した問題じゃないと思っていても、上司の視点では「前提条件が崩れてしまった」という認識になるかもしれません。

いちばんの基準となるのは、やはり「過去に怒られた内容」です。

報連相に関して怒られたことを記録していき、共通点や法則を洗い出しましょう。

基準を決めてしまえば迷わない!

テンプレートをつくる

報連相が苦手なら、テンプレートに沿って行うようにするといいです。

毎回「う~んどうやって報告しよう…」と悩んでいては時間がもったいないですし、大きなストレスですよね。

例えば、僕は下のようなテンプレを使っていました。

報連相テンプレ
  1. 用件…「○○についてのご報告(連絡/相談)よろしいでしょうか」
  2. 結論…自分が伝えたい事は何か、その結果相手に何を判断してほしいのかをもとに、シンプルに伝える
  3. 理由…聞かれたら答える。あくまで補足説明
  4. 対策案…「自分は~と思います」と答えられるようにしておく

事前にこの4項目を整理しておけば、だいたいの報連相は乗り越えることができました。

しかし僕の場合は、「そもそもの内容自体が的外れ」といったケースが多発していました。笑

指示を受けた段階で、自分と上司の認識にズレがないかを確認しておくようにしましょう。

報連相はテンプレに当てはめればスッキリ!

報連相を定時でおこなう

報連相のタイミングがどうしてもわからないなら、上司に協力してもらって定時連絡にしましょう。

僕の場合なら、朝礼後と終業前には進捗報告とスケジュールチェックの時間を作ってもらっていました。

本人の判断ではなく、「この時間にかならず報告する」と決めてしまうのです。

それにより、「報告しなくていいと思っていました」というトラブルを未然に防ぐことができます。

あるいは時間ではなく、「半分まで終わったら中間報告」など、進み具合を基準にするのもアリです。

僕は報連相やスケジュール管理があまりにもできていなかったので、半強制的にこのような制度が導入されました。笑

ですがこの制度によって安心して作業を進められるようになり、精神衛生がかなりよくなりました。

報連相でのトラブルが多い人は、上司に相談してみましょう!

上司に協力してもらえれば安心!

日報に詳細を残しておく

報連相の抜け漏れが心配ならば、日報に詳細を残しましょう。

日報は社員全員の目に触れるものであり、特に上司や自分の仕事に関わっている人はチェックしていますよね。

日報に進捗やお客さんからの情報、自分の考えなどを詳細に書いておくことで、おかしな点があったときにすぐ修正が入るのです。

日報は毎日書くものなので、タイムラグは最大で24時間。何日間も問題が放置されるのと比べたら断然いいです。

日報をマメに書いていれば評価も上がるので、これは習慣化しておきましょう!

日報が最後の命綱!

発達障害が報連相できない理由 まとめ

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この記事では、「発達障害報連相できない理由」について解説してきました。

もう一度、ポイントをおさらいします。

発達障害が報連相できない理由
  1. 何を報連相するべきかわからない
  2. 結論から言わない
  3. 全体像を理解できていない
  4. タイミングがわからない
  5. 間違った認識に気付かない

報連相は内容やタイミングがあいまいで、明確な基準がないと戸惑ってしまう発達障害にはつらいです。

怒られながらマニュアルを作っていき、それに当てはめながら報連相をしていくのが正攻法になります。

どうしても自分の力で克服できないのなら、上司に協力してもらいましょう。

発達障害はシステムが整っていれば安心して作業できるので、それを作り上げていくことが大切になります。

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