発達障害は自己肯定感が低いため、人の悩みを断れない人が多いです。
僕も会社員時代は、上司や先輩からあらゆる雑用を押し付けられ、それを断れずにいました。
下っ端で男の営業だったので、立場が弱かったこともあり、断りづらかったんです。
マルチタスクができないのでスケジュールが崩壊し、毎晩終電ギリギリまで仕事をしていました。
そんな発達障害あるあるとも言える、”断れない病患者”のみなさんに読んでいただきたい本がこちら。
スイスの実業家、ロルフ・ドベリ著、「Think clearly」です。
この本では、「取捨選択のルールを決めろ」というテーマでライフハックを紹介しています。
マイルールを決めることで、余計な時間やエネルギーを消費しなくなるのです。
その結果、自分のやりたい事に集中でき、他者からの評価も上がるというわけですね。
こんな人におすすめの本!
- 頼みごとを断れなくて困っている
- 自分の仕事の時間が取れない
- 職場で嫌われるのが怖い
「Think clearly」を読むことで、余計な事に悩まず、仕事へ集中できるようになります。
この記事では、発達障害者である筆者の解説も交えながら、「Think clearly」を紹介していきますよ!
それでは、さっそく見ていきましょう!
目次
発達障害が頼みごとを断れない理由


発達障害が頼みごとを断れない理由は、次の3つです。
- 自己肯定感が低い
- これ以上嫌われたくない
- 純粋に他者貢献したい
発達障害は元々要領が悪く、複数の作業を同時並行で処理できません。
にも関わらず、雑用を引き受けることで、さらに自分を苦しめてしまうのです。
自己肯定感が低い
発達障害は普段からミスばかりしていて、自己肯定感がとても低いです。
同僚に迷惑をかけている後ろめたさも感じています。
だから頼まれごとをされると、「せめて雑用くらいはしなきゃ!」と考え、易々と引き受けてしまうのです。
雑用くらいだったら、すぐ終わりそうだしゴールも明確なので、引き受けるハードルが低いですよね。
でも実際は、思ったより手間取ったり、雑用に気を取られ本業のタスクを忘れてしまったりします。
日頃の埋め合わせをしたかったのに、かえって迷惑をかけてしまう。
こうしてさらに自己肯定感が低くなるという、地獄絵図になるのです。
自己肯定感が低いと、他人の言葉に簡単に従ってしまう。
これ以上嫌われたくない
発達障害は、他人から嫌われることを恐れます。
これまでの人生、仕事やコミュニケーションでトラブルを起こし続け、嫌われるという経験をたくさんしてきました。
それゆえ”定型(健常者)に擬態するスキル”を取得し、平穏無事に生きようとしています。
そのため、つい八方美人になり、自分の意思より「他人からどう思われるか」で物事を判断してしまうのです。
発達障害は嫌われることへのトラウマが強い。
純粋に他者貢献したい
発達障害は、自分よりも他者を優先する傾向があります。
- 日頃から迷惑をかけているため挽回したい
- 他者貢献することで自己肯定感を満たしたい
- ASDゆえに道徳規範を愚直に守っている
- ”他者にも優しい”くらいしか取り柄を作れない
こうした理由から、自分よりも他者の優先度が高いです。
本人の性格を、便利キャラとして利用されてしまう。
発達障害が頼みごとを断れないと困ること


発達障害が頼みごとを断れないと困ることは、次の3つです。
- 本業がおろそかになる
- スケジュールが崩壊する
- 頼まれやすいキャラになる
頼みごとを華麗にこなして感謝される機会は少ないです。
そこそこのクオリティとスピードなので、特別感謝はされません。
そして本業を後回しにしていたので、自分へのダメージは大きい。
非常にコスパが悪いのです。
本業がおろそかになる
発達障害はマルチタスクができません。
そのため、頼みごとで本業をストップすると、効率が格段に悪くなります。
さらに、タスクやポイントをすぐに忘れてしまうので、ミスが余計増えることに。
頼みごとを引き受ける度に、評価はどんどん下がっていきます。
頼みごとをする=本業を捨てる
スケジュールが崩壊する
元々作業に時間がかかり過ぎるのに、頼みごとを引き受けることで、さらに効率は悪くなります。
頼みごとにかかる時間分だけでなく、元の本業に復帰するために「流れやポイントを思い出す」工程が追加されるためです。
そうして本業に支障が出始めると、焦ってさらにミスが増え、修正時間も加算されます。
スケジュールは崩壊し、連日の残業が当たり前になっていくのです。
”頼みごと分”以外のタイムロスがある。
頼まれやすいキャラになる
頼みごとを笑顔で引き受けていると、相手も罪悪感が無くなります。
次第に雑用キャラになっていき、”とりあえず”頼まれるように。
自分の本業がどうなっているか、相手も知るよしがありません。
それに相手も相手で「仕事できないんだから雑用くらいやれよ」という気持ちでいるので、ポンポン頼みごとをしてきます。
損する立場になっていき、悪循環が止まらない。
発達障害が頼みごとを断る方法


ここからは「think clearly」をもとに、発達障害が頼みごとを断る方法を解説していきます。
- 人から好かれるのを放棄する
- ”5秒決断ルール”で決める
- 自分のポジションを明確にしておく
「思考停止で引き受ける」ではなく、「マイルールをもとに断る」を徹底しましょう。
そのための方法を紹介していきます。
人から好かれるのを放棄する
まずマインドとして、人から好かれるのを放棄しましょう。
全ての元凶は、発達障害ゆえの八方美人体質だからです。
それに断る勇気があると、嫌われるどころか、かえってその判断力や毅然とした振る舞いが好印象に映ります。
頼みごとでパンクするより、最低限の本業をこなせるほうが、周りからも評価されますよね。
「自分は何をする必要があって、そのために何を捨てなければならないか」を明確にしましょう。
まずは本業が最優先。そうすれば評価もあとからついてくる。
”5秒決断ルール”で決める
頼みごとをされたら、5秒だけ検討するようにしましょう。
たった5秒なので、たいてい答えは”ノー”になります。
それでいいのです。
好かれたくてあれこれ引き受けるよりも、心から「やらなければ!」と思えることに集中するほうがいい。
頼もうとする人は、あなたから時間や自由な意思を奪おうとしている。
自分のポジションを明確にしておく
”頼みやすいキャラ”から、”頼んでも断るキャラ”にチェンジしましょう。
ただ、普通に断っても角が立ってしまうおそれがあるので、言い方に注意は必要です。
「すみません。ただでさえ作業が遅くてミスが多いので、お手伝いできないです」
このように、無能アピールをしながら断ることで、自然な形になります。
これをしばらく繰り返せば、自然に頼みごとをする人も寄ってこなくなります。
一度キャラを作ってしまえば、あとは楽になる。
「Think clearly」頼みごとを断る方法 まとめ

この記事では、「Think clearly」から頼みごとを断る方法について解説してきました。
最後にもう一度、ポイントをおさらいします。
- 本当に大切な事が最優先
- マイルールを徹底してブレない
- キャラを作って相手にわからせる
頼みごとを思考停止で引き受けたり、どうしようか悩んだりすると、それだけで疲れてしまいます。
柔軟性はかえって効率を悪くし、本当に大切なことから遠ざけます。
最初はムッとされるかもしれませんが、自分のためのルールや判断基準を作り、それを徹底していきましょう。
「Think clearly」では、この他にも仕事に役立つライフハックを多数紹介しています。
ボリュームはありますが、この記事のように一部をピックアップして読むだけでも、自分の力になりますよ。
発達障害は悩みが多いので、「Think clearly」で思考を整理してみることをおすすめします。