発達障害は優先順位を決めることが苦手です。
ワーキングメモリが小さい事もあり、複数の条件を比較して判断することができません。
僕も会社員時代は、どうしても優先順位を決めることができませんでした。
最終的には、ほぼ上司に決めてもらっていましたね(入社3年目)。
優先順位を決められない発達障害におすすめなのが、この本。
この本では「考えるための方法論」がまとめられています。
その中でも、優先順位の決め方についてピックアップし、解説していきまます。
こんな人におすすめの本!
- 優先順位の決めかたがわからない
- 仕事の段取りが悪くて怒られる
- 効率が悪くて残業ばかりしている
「自分のアタマで考えよう」を読むことで、優先順位の決め方が分かり、スッキリした状態で仕事を進められるようになります。
この記事では、発達障害者である筆者の解説も交えながら、「自分のアタマで考えよう」を紹介していきますよ!
それでは、さっそく見ていきましょう。
目次
発達障害が優先順位を決められない理由


発達障害が優先順位を決められない理由は、次の3つです。
- 目標の姿を決めていない
- 判断基準を決めていない
- 細部にこだわりすぎる
「あれもこれもとやろうとして、けっきょく全部中途半端に…」というのはよくあるパターンですよね。
目標や判断基準を明確にしておくことで、マルチタスクにも悩まなくなります。
目標の姿を決めていない
「自分はどのような社員になりたいか」と、考えたことはありますか?
僕が考えていたのは、「怒られたくない」「帰りたい」「死にたい」くらいでした。
たとえばミスが多いなら、「落ち着いてチェックを欠かさない社員」が浮かびますよね。
そうしたら、「チェックの時間をとりたいから、業務を詰め込み過ぎるのはダメだ」という方針が決まります。
発達障害はできないことが多いので、「致命傷だけは避ける」を基準に考えるのもいいでしょう。
目標から逆算すれば、取るべき行動も決まる。
判断基準を決めていない
仕事の優先順位を決めるには、判断基準が必要です。
毎日毎日「今日はどれからやればいいんだろう…?」と考えるのは時間の無駄ですし、判断力も低下します。
判断基準があれば、自動的に優先順位が決まるので快適。
発達障害は考えるのが苦手なので、システムに任せるのがいちばんです。
頭にかかる負担を減らせば、ストレスもなくなる。
細部にこだわりすぎる
発達障害は、つい細かいところにこだわってしまいます。
マニュアルやマイルールから外れることができません。
緊急時や予定変更の際でもこだわりを守ろうとするので、失敗してしまいます。
「本当に大切なのは何か」がハッキリとしていれば、それ以外の事は捨てることができます。
そうすることで、効率よく仕事をできるのです。
細部に目をやって、本質を見失ってはならない
発達障害が優先順位を決める方法


発達障害が優先順位を決める方法は、次の3つです。
- タスクを細分化する
- 判断基準を決める
- 2×2(ツーバイツー)マトリクスを使う
優先順位決めに、高度な判断力や分析力は必要ありません。
あらかじめ決めておいた判断基準に従い、自動的に仕分けていくだけです。
タスクを細分化する
まずはタスクを細分化していきましょう。
- 目次作成(上司に確認)
- データ整理
- 参考資料の収集(同僚に確認)
- 前回商談の内容整理
漠然と「資料つくらなきゃ…」と思うよりも、やることが明確になりましたね。
細分化したものはエクセル等で管理し、一目で状況がわかるようにしましょう。
定期的にリストを見返せば、タスク忘れの防止にもなります。
タスクを一旦リストアップすれば、計画的に行動できる。
判断基準を決める
細分化したタスクの優先順位を決めるにあたり、判断基準が必要になります。
判断基準が多すぎては決められなくなるので、2つに絞りましょう。
「いやいや、大事なことは他にもたくさんあるし、2つだけなんて無理!」
確かに、仕事は複雑なので、そう思うのが普通です。
でもだからこそ、数ある大事なものから”最も大事なもの”を見極めることが重要になります。
会社員として致命的なのは、納期が遅れること。
今回は、次のふたつを判断基準に設定します。
- 緊急度が高いか
- 他者との関りがあるか
たとえば、締切がせまっており、上司の指示がないと動けない案件なら最優先。
逆に、締切はまだ先で、自分の裁量で進められる仕事なら後回し。
このように仕分けていきます。
「判断基準以外は考慮しない」という覚悟を持とう。
2×2(ツーバイツー)マトリクスを使う
2つの判断基準は、2×2マトリクスを使って処理していきましょう。
緊急度 | |||
低い | 高い | ||
他者との関り | ある | 最優先 | |
ない | 後回し |
この2×2マトリクスでは、右上が「最優先」、左下が「後回し」となります。
それでは、先ほど登場した細分化したタスクを当てはめましょう。
- 目次作成(上司に確認)
- データ整理
- 参考資料の収集(同僚に確認)
- 前回商談の内容整理
緊急度 | |||
低い | 高い | ||
他者との関り | ある | ③ | ① |
ない | ②、④ |
この場合は、上司の確認を取れなければ進まない①が最優先。
急ぎではないけど、早く聞くに越したことはないので③が次に優先。
②、④は後回しとなります。
基本的に、他者とのかかわりがある仕事を優先しましょう。
判断基準を2つに絞れば、優先順位は自動で決まる。
「自分のアタマで考えよう」優先順位を決める方法 まとめ

この記事では、「自分のアタマで考えよう」から優先順位を決める方法を解説。
最後にもう一度、ポイントをおさらいしましょう。
- 目標を立てる
- 判断基準を2つ決める
- 2×2マトリックスで仕分けする
判断基準を絞るということは、それ以外を捨てるということ。
少し怖いかもしれませんが、以前よりも優先順位を格段に決めやすくなったはずです。
この判断基準があれば、急な予定変更があっても、柔軟に対応することができますね。
「自分のアタマで考えよう」ではこの他にも、思考法やデータの見方について解説しています。
表面的にしか物事を見られない人、思考力がないといわれる人に、おすすめの一冊です。